ギタリスト・森裕之の逝去から一年、元メンバーのうち4名が再集結したBOTB(BOYS ON THE BEACH)から、新しい2枚のepが届けられた。
今回のepは各サブスクリプションサービスでの配信となる。
各サービスの視聴ページは以下の通り。
Apple Music
Spotify (BOY’S BETTER)
Spotify (BOY’s NEXT)
Amazon Music
YouTube Music
My Sound
LINE Music
AWA
LOWLIFE Records山本がジャケットデザインを担当しました。
BOY’S NEXTのギターの写真はおなじみYuko Suzukiさんの撮影です。
“BOY’S BETTER”は英語曲3曲、”BOY’S NEXT”は日本語曲3曲を収録。
現在のBOTBは、過去のメンバーの中から在籍時期の異なる4名が集まったラインナップで、半ば新バンドのような状態になっている。更にコロナ禍でライブもなかなかできないという状況もあってか、今回の2枚のepは「ライブの勢いをそのままパックした」ような作品というよりは、各メンバーが手持ちのスキルを持ち寄り、工夫しながら作り上げた作品という印象が強い。そしてアレンジに凝りながらも複雑になりすぎず、あくまでグッドメロディを主軸に据えた良質なポップスに仕上がっている。
The Whoになぞらえたタイトルにはじまり、各楽器のフレーズや歌詞のいたるところにギターロックの先人たちへのオマージュが隠れている。例えばその元ネタの一つが「Wedding PresentがカバーしたThe Monkeesの”Pleasant Valley Sunday”」だと聞くと、どういうバンドなのか気になってきませんか?
オマージュといえば、”BDC”ではある曲の歌詞が大胆に(本当に大胆に)引用されている。「メンバーの死を経て届けられた」という重くならざるをえない背景に対して、「悲しみや感傷を隠して、軽やかに新しい一歩を踏み出そう」…BDC(=Boys Don’t Cry)というフレーズを使ったのは、そんな彼らの決意表明のように思える。(深読みしすぎ?)
この2年ちょっとでいろんなことが変わった。気軽に人に会えなくなり、物理的にも心理的にもいろんな人と疎遠になっている。ライフスタイルや考え方が大きく変わった人も多いだろう。そんな中、BOTBが変わらず元気にガチャガチャ演奏してるのを聴くと、妙に嬉しくなってしまう。早くライブで”Let Me Take You In My Arms”で飛び跳ねたり、”Knockin’on My Heart”で「君に会いた〜い!!」と合唱したりしたい。
皆さんどうかお身体に気をつけて、ライブハウスでまた会いましょう!
LOWLIFE Records
山本 徹
BOTB (BOYS ON THE BEACH)
高木ヨシアキ(ex fourteen chords etc..)と、ギタリストの森裕之が結成したロックバンド。2007年から東京を拠点に活動。2021年4月に森が逝去、その後元メンバーのうち4名が集結し、活動を再開した。ネオモッズの疾走感と90sパワーポップのラウドさを併せもったガッツ溢れる演奏で、甘くキャッチャーなメロディを聴かせる。
高木ヨシアキ Vocal, Guitar
ワキモト Drums, Chorus
リサ Bass, Vocal
宮城マリオ Guitar, Keyboard